九州大学イベントで「火水の儀」「登取」を演奏しました2025年02月20日 23:56

1月23日に九州大学・大橋キャンパスで<見える音楽?>というコンサート・イベントがありました。



これは、聴覚に障害のある方々に音楽を届けるにはどうしたらよいか?というテーマ(「情報保証」)で、大学院の学生さんたちが、障害ある当事者の方々の意見を聞きながらトライした成果を、広く一般に公開するものでした。
そのなかで、昨年末の「四行妙道の楽・一具」で初演した5人アンサンブル曲から二曲、「火水の儀」「登取」を演奏しました。
「登取」のほうは、楽器のすぐ近くに来てピアノの下にもぐったり、楽器にさわったり。また大きくふくらませたゴム風船を手に持って、音の振動を触覚で感じる、という方法でした。
「火水の儀」のほうは、各演奏者それぞれに学生さんがひとりづつ付いて、演奏のリズムを色のついた光の点滅で表すとともに、別の二名の学生が赤と青のライトセーバーを持って火と水のせめぎ合いを演武のように表現していました。

1月30日にNHK福岡の「ロクいち!」というテレビ番組でこの取組が紹介されましたし、1月28日の読売新聞(福岡版)夕刊にも大きめの取材記事が出ました。ほぼ同じ内容は、読売新聞オンライン(無料)でも読めます。

なお、このイベントでは、他に河合の「あじミずモ」という身体と声で文字を表現する"曲"、ピアノソロで内部奏法も駆使する一柳慧「ピアノ音楽・第二」(この曲では、波形などで音と演奏の様子をビジュアル化)も演奏しました。

河合拓始・詩集「何か、十一篇」を出版しました2025年02月27日 13:08

コンサート本筋の話題からは逸れますが、昨年末の「四行妙道の楽・一具」で演奏したラップ曲「風気」との関連もあるので、お知らせ投稿してみます。

「風気」で、5人で演奏しながら口々にラップ(抑揚リズム語り)した言葉は、河合の詩作品「何か#98」から一部を採ったものでした。

実は、河合には「何か」と総称している詩作品シリーズがあります。十一篇づつまとめて「何か、十一篇」と題した簡単な冊子を、2012年来折々発行していました。第一集から第八集まで発行して、その後も現在に至るまで書き続けています。
それらを書籍にまとめて、昨年12月10日付で福岡の出版社・書肆侃侃房さんから上梓しました。


第一集から第七集までの77篇と、他に長編詩「赤い川の流れるほとりで 自転車行商のおじいさんから 真っ青な羊羹をもらう話」などを収めています。
TAKUJI KAWAI WEBの「ことば」のページにも、ご案内と、一部の作品を掲載しています。

全国の大小書店さんで注文すれば入手できますし、ネット上では版元の書肆侃侃房オンラインストアや、amazon楽天ブックス丸善ジュンク堂ネットストアなどから購入できます。
TAKUJI KAWAI WEBトップページの連絡先(contact)などから直接河合に申し込んでくださっても送料無料でお届けします。

触れてみていただけたら、嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

「音楽の友」誌3月号に「四行妙道の楽・一具」公演評が載っています2025年02月28日 23:03

コンサート「四行妙道の楽・一具」の公演評が「音楽の友」誌3月号に掲載されています。
評者は高坂葉月さんで、「...どの曲にも河合の研ぎ澄まされたリズム感と言語感覚が感じられる。土着的なリズムやイントネーションが、西洋音楽の礎のうえに洗練されたかたちで重ねられ、ときに点描的に、ときに密度の濃いハーモニーとなって放たれる...」等と、評してくださっています😊